12月は、愛や癒し、そしてちょっとした“ご褒美の誘惑”が心をくすぐる季節。きらめく祝祭ムード、ようやく訪れる休息の気配、そして大切な人に囲まれるあたたかさ——。好きなことをして、好きなものを食べて飲んで、好きな人を思いきり愛していい。そんな、自己満足さえ許される特別な時間です。今は“ギルティープレジャー”が主役。

TLC —— Tender Loving Care（やさしい愛をこめて）。
ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、Oks (オクス)による本展は、ホリデーシーズンをいっそう魔法のように彩る、大小さまざまな“ちょっとした贅沢”へのラブレターです。

会場には、Oksらしいユーモアたっぷりの磁器作品が並びます。金箔をまとい、ほんのり充血した目が愛おしいキャラクター型の灰皿。丁寧に描き込まれたホリデーアルバムのカバー。思わず音が鳴りそうなほどリアルなレコード盤。
さらに、2015年から続く「磁器のショッピングバッグ」シリーズも登場します。フライドチキンのバケツセット、身につけられるミニチュア彫刻のような日用品、口紅の跡がついたタバコ、“Let It Snow”をかたどるフレンチフライ——遊び心と驚きに満ちた、Oksらしい“日常の魔法”が息づいています。

「TLC」は、どこかセルフポートレートのような展覧会でもあります。マンハッタン・ダウンタウンの真ん中に根ざすOksの世界へ、そっと足を踏み入れるような体験。東京・EVERANDARTでは、ホリデーに彼女が大切にしているお菓子や音楽、習慣、愛おしい品々が紹介されます。

どうか、あふれる喜びとぬくもり、そして世界を少し明るくしてくれるアートとともにお過ごしください。
ハッピー・ホリデー。
Oksからあなたへ、やさしい愛をこめて。